演題情報

シンポジウム

開催回
第60回・2015年・横浜
 

自治医科大学附属病院での先行的腎移植およびbridging modalityとしての腹膜透析

演題番号 : SY-06-6

木村 貴明:1、武藤 重明:2、八木澤 隆:1

1:自治医科大学附属病院腎臓センター外科部門、2:自治医科大学附属病院腎臓センター内科部門

 

2003年4月から2014年12月までに当院で施行した生体腎移植件数は204例で先行的腎移植(pure PEKT)は31例であった。広義のPEKTとして尿毒症状のため術前に短期間の血液透析(HD)を要した症例は3例、バスキュラーアクセス(VA)を作製したPEKT例はなかった。PEKT症例は、2013年は24例中6例、2014年は26例中6例と移植症例の約1/4を占めるようになってきている。当院では、腎臓センターが設置され、移植医を中心とする外科部門と腎臓内科医を中心とする内科部門が綿密に連携する診療体制となっている。ドナーの術前後の管理には腎臓内科医が深く関わっており、HDや腹膜透析(PD)を行うためのVAやペリトネアルアクセスは移植医がすべて作製している。腎移植希望患者の中には、移植外来初診時すでに腎代替療法が必要な症例も少なくない。当院ではこのような症例や悪性疾患の制癌性の確認などで移植までに待機期間が必要な症例に対して、積極的にPDを提示導入している。PD導入後は腎臓内科医が待機期間を考慮して診療にあたっている。PDは、残腎機能が保持されやすい、食事制限が緩い、比較的時間の自由度が高いため社会復帰しやすいなど、HDと比較してさまざまな有利な側面がある。また、移植前まで尿量が保たれて体液管理が容易であるなどのメリットも挙げられる。2014年は生体腎移植26例中5例がbridging modalityとしてPDを選択していた。全例移植時まで尿量が保たれており、周術期合併症を認めなかった。本シンポジウムでは、当院におけるPEKTと非PEKTの現状を報告するとともに、移植までのbridging modalityとした短期PDの有用性について我々のデータを提示し考察する。

前へ戻る