演題情報

シンポジウム

開催回
第60回・2015年・横浜
 

腎移植が浸透しつつある鹿児島県における先行的腎移植

演題番号 : SY-06-5

山田 保俊:1、中川 昌之:1

1:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科腫瘍学講座泌尿器科学分野

 

鹿児島大学病院は1986年に腎移植を開始し29年が経過した。合計で79例施行しているが、うち57例(72%)は直近5年間の症例であり、ようやく腎移植医療が県下において認知されてきたというのが現状である。先行的腎移植(以下PEKT)に関しては2010年に開始し、症例は少ないものの合計で13例を数えている。
当初 患者がインターネットによってPEKTを知り、自ら鹿児島大学病院にコンタクトするパターンが多く見られたが、啓発活動の結果、腎臓内科医の先生方から紹介を頂けるようになった。CKDstage5の患者が短期間の入院を経て元気に退院される経過を、移植医と腎臓医が共有することで地方における腎移植普及に繋がると考えている。(但し現在でも基幹病院からの紹介が多くを占めておりクリニックからの紹介は少ない。PEKTに積極的な紹介病院・腎臓内科医は限られている。PEKTという治療選択について腎臓医または透析医がどのように説明しているか、どのように認識しているかは現状として明らかではない。)
鹿児島市では2014年に鹿児島市国民健康保健課の主導のもとCKD予防ネットワークプロジェクトが導入された。この会は、かかりつけ医と腎臓医が連携することにより透析導入患者を減らすことを目的としている。「透析医でもあり移植医でもある」自分もこれに参加し PEKTに理解を頂くこと、腎臓医と細かく連携をとることを目標にしている。さらにはこのプロジェクトが始まることで、透析施設のないクリニックにおいても、かかりつけ医と腎臓医と連携することにより腎移植を前提とする末期腎不全患者のフォローを行うことが可能になった。(今まで腎移植の患者紹介元は100%透析病院であった。今までになかった紹介パターンである。)さらにCKD予防ネットワークのメンバーを対象とするアンケート集計結果をもとに鹿児島県の腎臓医のPEKTに対する意識調査について報告する予定である。

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