演題情報

シンポジウム

開催回
第60回・2015年・横浜
 

ADLによる個別目標設定の是非

演題番号 : SY-04-1

岡田 一義:1、伊丹 儀友:2

1:日本大学医学部附属板橋病院腎臓高血圧内分泌内科、2:社会医療法人母恋日鋼記念病院

 

高齢血液透析患者数が増加しており、複合的な疾患を抱えた高齢者の病態を、疾患としてだけでなく、機能障害の側面からも捉え、QOLを高める高齢者総合的機能評価を行える透析専門医を育成することが重要である。
高齢血液透析患者における目標値のEBMは十分とはいえない。しかし、尊厳ある存在として自立している患者~生きているだけの存在となっている患者がおり、ADLなどに応じた治療についても考える時期に来ている。
医師が患者にEBMおよび治療内容について情報提供し、事前指示書などにより患者の意思を確認する。医療チームでQOL・ADL・余命・医学的適応などに配慮した治療とケアの方針を十分に検討し、最終的には患者が自己決定し、家族の同意を得るプロセスが必要である。なお、十分な理解に達してない高齢者や意思決定能力の評価が難しい高齢者には配慮が必要である。
ADLが低下している高齢血液透析患者に食事療法内容を緩和したり、投薬数を減らしたり、透析量を減らしたりすることにより、各種パラメーターは悪化するが、QOLが向上する患者もいる。よって、治療内容について患者と家族から同意が得られれば、ADLにより個別目標を設定することは、画一的な治療方針を強要するよりも患者のためになると思われ、今回、比較的健康な高齢者と寝たきりで推定余命1年の高齢者というADL設定で治療方針について議論したい。

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