演題情報

教育講演

開催回
第60回・2015年・横浜
 

在宅血液透析

演題番号 : EL-10

鈴木 洋通:1

1:埼玉医科大学病院腎臓病センター

 

在宅透析には腹膜透析と在宅血液透析(HHD)があり、本邦では両者ともに、普及率は低く、いわゆる施設血液透析が全体の95%近くを占めている。最近急速に増加しているHHDは心血行動態や代謝面ではほぼ通常人と変わらないような成績を示している。
本邦ではHHDの歴史は比較的古く名古屋の新生会のグループがすでに1967年に始めている。
HHDの先進国として世界ではカナダとオーストラリア・ニュージーランドが有名であり、カナダではHHD特にNocturnal HHDを主体として行っており米国とはやや異なっている。オーストラリア・ニュージーランドもNocturnal
HHDではなく,Short HHDが主体となっている。本邦では施設間でこの割合が異なっている様である。埼玉医科大学ではNocturnal HHDは現時点では全く行っておらずNocturnalとShort daily HHDの比較は難しい。
メリットについて
1)生存期間
本邦では十分な数の生命予後の成績が出されてないが,印象としては外国よりはるかに良いデータとなる可能性は高い。
2)血圧
血圧のコントロールは当然十分な除水が行われることより下降し,かつ降圧薬の服用数も減少する。
3)左心室肥大について
左心室肥大の消褪についてはNocturnalおよびShort daily HHD何れもが施設HDとの無作為化試験で示されている。
4)カルシウム・リン代謝
Short dailyよりもNocturnal HHDではよりリンが下降している。
5)生活の質(Quality of Life)および睡眠
これもいくつかの無作為化試験で改善することが示されている。
危険性について
HHDでも当然のことながら,施設HDと同様に血圧の低下,空気塞栓,出血,感染などが挙げられている。
今後の方向性について
HHDをどう臨床の場で今後生かしていくのか.なかなか決め難い問題ではあるが,高齢化と糖尿病腎症という2つのキーワードから浮かび上がってくるのは早期からのHHDをこの2つのグループに適応していくのは如何なものかと考えている。

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