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ワークショップ

開催回
第59回・2014年・神戸
 

透析中に中心静脈圧を非観血的に測定する方法とその臨床的有用性の検証

演題番号 : WS-12-2

新里 高弘:1、林 功:2、青木 猛:3、前田 憲志:1

1:大幸医工学研究所、2:おおしみず愛知クリニック 技術部、3:名古屋市工業研究所

 

【目的】透析中に中心静脈圧(CVP)を非観血的に測定する方法を開発し、その臨床的有用性を検証する。
【方法】この非観血的なCVP測定法では、まず透析中の任意の時点において血液ポンプを停止し、次にシャント肢の吻合部付近を通常の駆血帯で軽く駆血、さらにシャント血管を指で押さえてシャント血流を止める。このような操作をおこなうと、静脈チャンバーから静脈側血液回路、静脈側穿刺針、シャント血管を経て鎖骨下静脈に至るルートには全く血液が流れなくなる。そのため、このルートは一端が血液回路の静脈チャンバーに接続され、他端が鎖骨下静脈に挿入されたカテーテルと同じ役割を果たすようになる。そこで、このような状態で血液回路の静脈チャンバー圧を読み取り、この圧を中腋窩線から静脈チャンバー内の液面までの高さに相当する圧で補正するとCVPが得られることとなる。
この方法により、我々は透析中に間欠的にCVPを測定し、CVPの変動と血圧の変動との関係を調べた。さらに、毎回の透析終了時であって返血終了後にもCVPを測定し、CVPの長期変動とドライウエイトとの関係を調べた。
【結果】CVPは血圧の低下に先立って低下した。また、ある患者では、毎回の透析終了時に測定したCVPが長期的に次第に低下していき、やがて透析後半に血圧が低下するようになると共に透析後には倦怠感がみられるようになった。この患者でドライウエイトを引き上げたところ、透析終了時のCVPは上昇し、上記の症状は消失した。
【結論】透析中のCVPモニターは透析低血圧の発生を予知するのに有用であり、毎回の透析後CVP測定はドライウエイトのすみやかな調整を可能にする。

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