演題情報

ワークショップ

開催回
第59回・2014年・神戸
 

オーバービュー:透析領域のモリニタリング技術を再考する

演題番号 : WS-12-1

峰島 三千男:1

1:東京女子医科大学 臨床工学科

 

透析治療の基盤技術はすでに確立されている。今後は安全かつ確実な透析治療の施行のみならず個々の患者に適した処方透析の実践が重要である。そのためには、従来からある安全監視モニタをなお一層充実させるだけでなく、患者の病態をリアルタイムで把握するための新規モニタリング技術の創出やそれをベースに適正透析条件へナビゲートする新規治療技術の開発が期待される。
具体例を示すためにすでに開発されたヘマトクリット連続モニタを取り上げてみる。本モニタの開発により循環血液量(blood volume, BV)変化率の経時変化がリアルタイムに把握できるようになり、血漿充填速度(plasma refilling rate, PRR)の時間的推移が推定できるようになった。これにより、過度な除水を回避するような計画除水が試みられ、一部の透析装置ではオプション機能として専用プログラムが搭載されるに至っている。
気泡混入、漏血などの安全監視モニタを除き、透析中のモニタリング対象項目として重要なのは患者の循環動態と溶質除去である。本ワークショップでは、前者については中心静脈圧、末梢循環、体液組成、BVを、後者については透析液排液中溶質濃度のモニタリングを取り上げ、最先端の研究を実践されている先生方にご講演をお願いする。また、透析治療に不可欠なバスキュラーアクセス管理について、その基本的な考え方と最近の動向についてご紹介いただく。
新しいモニタリング技術が創出されると、いままでblack boxであった病態や現象がいっぺんに明確化され、よりきめの細かい透析治療の可能性が高まる。これらのモニタリング技術の開発によって、一人ひとりの患者に適した透析治療へ安全に誘導するようなナビゲーション透析の実践も近い将来可能となるかもしれない。

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