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開催回
第59回・2014年・神戸
 

バスキュラーアクセスケア~電解水を用いた穿刺部消毒の実際~

演題番号 : WS-04-2-2

中原 宣子:1

1:トキワクリニック 看護部

 

【目的】血液透析の穿刺時には通常ポピドンヨード、ベンザルコニウム塩化物、エタノールなどの消毒剤が用いられる。当施設では有隔膜二層式電解水生成装置(アマノ社α-Light)による電解水(強アルカリ水pH11以上、強酸性水pH2.8下、有効塩素濃度30ppm)を導入後、強酸性電解水を用いた穿刺前消毒を実施している。また、患者自身に透析前に電解水(アルカリ電解水15秒間流水後、酸性電解水15秒間流水)による手洗いを推奨している。今回、強酸性水のバスキュラーアクセス部の洗浄消毒効果等を検討した。
【方法】2014年1月に患者5名を含む10名の電解水流水による手洗い・消毒前後の一般生菌数(コンタクトプレート法)を環境スタンプ検査で行った。また、皮膚の変化を観察した。尚、患者およびスタッフの被検者には説明を行い同意を得た。
【結果】手洗い前は環境スタンプ検査による生菌数は2~100以上で、100以上みられた1例を除くと平均は19.1であった。電解水による自動洗浄で手洗い後ペーパータオルで水分を拭き取った菌数は0~18で平均5.8と減少していた。石鹸手洗いをした例では1例ではあるが洗浄前後は2で変化はなかった。洗浄後、強酸性電解水による噴霧消毒後の生菌数は8例中6例は0で、2例は1であった。コロニー発生はいずれも消毒部外縁に認めた。電解水による手洗いをせず強酸性電解水の噴霧消毒のみを行った1例は消毒後も8であった。同定の大方は皮膚の常在菌であるグラム陽性球菌であった。また、掻痒感、発赤、湿疹などの皮膚障害は短期的長期的にも見られなかった。
【考察】電解強酸性水は強い殺菌効果がみられた。しかし、有機物が存在すると効果が減少するといわれており、有機物が多いケースではアルカリ水または石鹸による洗浄を組み合わせるべきで、穿刺前手洗いの患者指導が重要である。
【結論】強酸性電解水は皮膚障害を起こすことなく、洗浄・殺菌効果を有し、バスキュラーアクセスケアに有用である。

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