演題情報

ワークショップ

開催回
第59回・2014年・神戸
 

透析液供給装置配管の洗浄消毒

演題番号 : WS-04-2-1

赤木 龍司:1、藤原 功一:2、垣 隆之:2、田仲 紀子:2

1:北条田仲病院 臨床工学科、2:(医)紀陽会田仲北野田病院

 

電解水は他の薬剤と異なり口腔内や全身に使用しても健康傷害とならず、また、機器洗浄において残留性を危惧する事無く使用でき、利便性、有効性、低環境負荷を備えた洗浄消毒薬である。
透析配管の電解水による洗浄は他の薬剤と異なる点がある。電解水は希釈を行わず使用する薬剤であり、薬剤の希釈使用を前提で設計された多人数用透析液供給装置(以下、供給装置)では対応できない。通常、薬剤をRO水で希釈し使用するが、電解水使用では薬液口と給水口へ同時に供給する事が必要である。実際には供給装置の各薬液と給水口より手前に自動バルブを設置し、これを供給装置の洗浄工程信号を受け動作する装置にて制御する事で、無希釈での洗浄・消毒が可能となる。また、副次的な効果として、RO装置から供給装置までの配管途中より供給装置内部のRO水配管の未消毒部位を連日消毒する事も可能である。
機器への影響について、酸性電解水使用については特に金属腐食が注目されるが、酸性電解水の特徴として接液部分の腐食は他の薬剤とほぼ同等だが、気層部分では塩素ガスによるものと思われる腐食が発生しやすい傾向にある。よって装置内に金属の気層部分やホース継ぎ手など気泡が溜まりやすい部分に注意が必要である。しかし、近年の透析機器は透析液清浄化の観点からデッドスペースや未消毒を排する様に設計されており、酸性電解水の使用による腐食は軽減されている。電解水の樹脂部品やETRFへの影響は、塩素による硬化等が挙げられるが、各部品の推奨交換時期まで一部の小さなゴム部品を除き問題なく使用できる。
洗浄消毒について、洗浄剤として強アルカリ性電解水は除タンパク能を有し、連日使用する事によりタンパク付着を抑える事が可能であるが、HDFや使用頻度が多い患者監視装置では除蛋白が不十分となる事もあり、週に一度程度の次亜塩素酸Naによる除タンパクを行う事が望ましい。消毒効果はPh2.7、有効塩素濃度30ppmの強酸性電解水による消毒を30分間(ワンパス・連日)行う事で、ETRF前の透析液はJSDT基準の標準透析液(細菌数100CFU/ml、ET活性値0.05EU/ml)以下の細菌数0.1CFU/ml、ET活性値N.Dの清浄度を維持できる。

前へ戻る