演題情報

ワークショップ

開催回
第59回・2014年・神戸
 

CKD患者における貧血の鑑別

演題番号 : WS-01-2

鈴木 隆浩:1

1:自治医科大学 内科学講座血液学部門

 

腎性貧血は、慢性腎疾患(CKD)患者においてヘモグロビンの低下に見合った十分量のエリスロポエチン(EPO)が産生されないことによって引き起こされる貧血であり、その原因がCKD以外に求められないものと考えることができる。このため、その診断にあたっては、主に血液疾患による貧血を鑑別しておくことが重要となる。
血液疾患の鑑別には、1:白血球、血小板異常の有無(芽球の存在など)、2:MCV値による貧血の分類(小球性・正球性・大球性)、3:網赤血球の増減、の3つが役立ち、これら3点を順に追っていくことである程度診断の絞り込みが可能である。腎性貧血は多くの場合、「白血球・血小板に異常は認められず」、「正球性貧血であり」、「網赤血球の増加が認められない」疾患グループに含まれる。このグループには他に多発性骨髄腫や骨髄異形成症候群、赤芽球癆などが含まれるが、その後は各疾患に特徴的な検査所見を総体的に判断して診断に至ることになる。
腎性貧血の場合EPO産生は抑制されており、従来の報告から判断する限りどのHbレベルにおいても血清EPO濃度が50~100 mIU/mLを超過することは少ないと考えられる。このため、診断に際しては血清EPO値の測定も行い、EPOが不自然に高値になっていないか確認することも重要であろうと考えられる。
本ワークショップでは以上の提案も含め、CKD症例における貧血の鑑別についてまとめてみたい。

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