演題情報

シンポジウム

開催回
第59回・2014年・神戸
 

保存期のCa,P管理と透析導入後のCKD-MBD

演題番号 : SY-02-6

駒場 大峰:1、藤井 直彦:2、濱野 高行:3、深川 雅史:1

1:東海大学医学部付属病院 腎内分泌代謝内科、2:兵庫県立西宮病院 内科、3:大阪大学大学院医学系研究科 腎疾患統合医療学寄付講座

 

腎臓は,ミネラル代謝の調節に重要な役割を果たしているため,慢性腎臓病(CKD)患者ではミネラル代謝異常が必発する(CKD-MBD)。この異常は,透析期に入り,管理状況や治療によってさらに修飾を受け,多彩な症状を呈し,その中には,腎移植によっても改善しないものもある。このため,慢性腎臓病の進行を通して,CKD-MBDを管理することが望ましいと考えられる。保存期のCKD-MBD管理で問題となることとして,(1)どの時期に,誰が,どのような方法で認識すべきか?(2)積極的に介入すべきか?介入によって,腎予後,生命予後の改善は期待できるか?逆に,腎機能を悪化させるリスクはないか?(3)保存期に管理したことで,透析導入後の予後が改善するのか,などが挙げられる。透析導入に至ると,高リン血症,低カルシウム血症の改善とともに,二次性副甲状腺機能亢進症も一旦はコントロールされる症例が多い。では,保存期の段階から管理する意義はどこに見出されるのだろうか?残存ネフロンあたりのリン負荷が過剰になったことで生ずる最初の異常は,CKDのかなり初期から始まることが知られている。近年の研究では,この段階から介入を開始することにより,予後の改善が期待される可能性が示されている。しかしながら,実際に血清リン濃度の上昇が認められるのはステージ4以降であり,それ以前の段階からリン摂取制限やリン吸着薬の処方など積極的な介入を行うべきかどうかに関しては,結論が出ていない。また,活性型を含むビタミンD製剤を,いつどのような症例に使うべきかも未だ議論中である。本演題では,保存期のCKD-MBD管理,問題点について概説し,今後の方向性について考察する。

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