演題情報

シンポジウム

開催回
第59回・2014年・神戸
 

透析導入後の予後を考慮した保存期栄養管理法

演題番号 : SY-02-4

菅野 義彦:1

1:東京医科大学 腎臓内科学

 

CKDの栄養管理は従来から減塩、低たんぱく、カロリー確保を原則として行われている。その目的のひとつは腎機能保護、もうひとつは透析導入遅延である。さらに最近増加している長期透析症例の問題点として低栄養が挙げられている。そのため透析導入後の低栄養を避けるための食習慣を想定することも必要になる。すなわち制限一辺倒ではなく、必要なものをきちんと摂取しながら、制限すべきものを摂らないという認識と技術を患者に体得してもらうことになる。このためにはCKDのステージにより栄養管理の目的と内容が変わってくるが、これを医師、管理栄養士、患者がしっかりと認識して共有すること、さらに透析導入に当たっては転医することが多いため、疾患、薬剤、透析条件に加えて栄養管理に関する情報提供をきちんと行うことが重要である。 個別の栄養素については食塩、カロリーはステージによる大きな変更はないと思われる。すなわち初期のステージから減塩という方針が変更されることはないし、総カロリー摂取についても摂取源の変更によるバランスの変化はあるものの、原病に合わせた適正なカロリー摂取を奨励することにも変わりはない。おそらく最も困難なのはたんぱく質とそれに伴うリンの摂取量であろうと思われる。とくに保存期においてはこの二つの栄養素の摂取量を評価することが比較的困難であり、指示に基づく摂取量を維持できているかを正確に判断することはできない。できるかぎり同じ担当者が対応することで、患者個々の生活に合わせた食事摂取を維持することが求められる。

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