演題情報

特別講演

開催回
第59回・2014年・神戸
 

超高齢者医療の重要性

演題番号 : SL-4

下方 浩史:1

1:名古屋学芸大学大学院

 

何歳から超高齢者とするか、統一された基準はない。わが国では癌治療などでは80歳以降、降圧治療などでは85歳以上を超高齢者としていることが多いが、平均寿命が延長し健康な高齢者が増える中で90歳以上を超高齢者とする立場も最近は多くなってきている。さらに100歳以上の超高齢者を百寿者という。 平均寿命の延長に伴って、高齢者人口は急速に増加している。平成25年には全人口の4人に1人が65歳以上になり、高齢人口の割合は世界一となっている。65歳以上の高齢人口が増加する一方で、後期高齢者、超高齢者、さらには百寿者の増加も進んでいる。この“高齢人口の高齢化”は、今後もさらに進行していくと予想されている。平成32年には65~74歳の人口が14.0%に対して、75歳以上の人口が15.1%になると推定されている。百寿者は昭和31年には153人しかいなかったが、平成10年に1万人を突破し、平成24年には5万人を超え、今後2030年には25万人、2055年には66万人になると予測されている。 高齢者・超高齢者数が増加する中で、介護を必要とするような高齢者も増えていく。平成24年度の介護給付費実態調査によると、85歳以上では58.4%が要支援・要介護認定を受けている。透析導入年齢も毎年上昇している。日本透析医学会による2012年末時点の全国調査では、慢性透析患者数は30万人を超え、透析導入患者は年間3万6千人、85歳以上はその1割弱の3,199人、90歳以上は677人であった。透析導入症例の平均年齢は68.5歳, 透析人口全体の平均年齢は66.9歳であり、導入の最多年齢層は男性では70歳~79歳、女性では75歳~84歳となり、透析患者の多くが高齢者、超高齢者で介護が必要な患者も増加している。超高齢者の透析新規導入には、家族の協力、ADLの状況、透析によるQOL改善の可能性などの要因があり、また社会的な背景の関与が大きいと思われる。 超高齢者の実態と、超高齢者医療のあり方について、超高齢者の慢性透析を通して考えてみたい。

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