演題情報

災害と透析セミナー

開催回
第59回・2014年・神戸
 

東日本大震災 ~3年が過ぎた巨大災害~ 基幹病院の災害対策

演題番号 : SaigaiS-6

槇 昭弘:1

1:独立行政法人地域医療機能推進機構 仙台病院 臨床工学部

 

【はじめに】3月11日14:46、昼間の透析がほぼ終わろうとしていた時、今までに経験したことのない大きな揺れが透析室を襲った。日中透析が終わろうとしていた時であった。透析室には透析中の患者13名・帰路に就こうとしている患者十数名とスタッフ20名ほどがいた。【経過】1978年に発生した宮城県沖地震の後、30年以上かけて様々な備えを行ってきた。当院では透析機器について様々な検討の結果、赤塚らが推奨する(患者ベッドのキャスターはロック、透析装置のキャスターはフリー、RO・供給装置はアンカーボルトで固定又は免震台に乗せる、フレキシブルチューブの使用)4つの原則を守ってきた。【結果】東日本大震災においては、最大震度が7、マグニチュード9.0、揺れている時間が2分以上と想像もしていなかった規模であったため、天井は波打ち透析中のベッドサイドに行くにも這いずりながらの状態であった。場所によっては患者ベッドと透析装置の間隔が開き始め、スタッフが押さえていないと抜針の恐れがあった。アンカーで固定されていたRO装置はほとんど移動していなかったが、アンカーは曲がってしまっていた。しかし揺れが収まった後の点検の結果、装置の転倒防止策は功を奏して安全性が確認された。また、宮城県においては、災害時における施設間の連絡手段としてMCA無線を設備していたが、停電による内部バッテリー切れや津波により光ケーブルの切断にされ連絡が途絶えてしまった。震災後、県内54施設から被害状況を集積したところ、100%で停電、80%以上で断水が発生、機器の移動・転倒などにより90%以上の施設で透析不能となった。【考察・まとめ】MCA無線については内部バッテリーが数時間しか使用できない事と通信には光ファイバーを介していることが判明したため、受電式の予備のバッテリーを全施設に配布し、NTTの光ファイバーは迂回ルートを設置するように依頼した。 また、患者ベッドと透析装置の間隔が開いて抜針の恐れがあったことについては、人工呼吸器や点滴スタンド、その他の血液浄化装置などもベッドと機器の連結が必要であると実感し、検討を行った。

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