演題情報

口演

開催回
第59回・2014年・神戸
 

HD患者に対する亜鉛補充はPTHと独立して骨代謝回転を促進する

演題番号 : O-0932

塩田 潤:1、泉 治紀:1、東川 普語:1、笠原 仁:1、多川 斉:1

1:吉祥寺あさひ病院

 

【目的】亜鉛(Zn)は細胞内シグナル伝達、転写因子や酵素の活性を制御し、DNA複製、転写および蛋白合成を修飾する必須微量元素であり、血液透析(HD)患者で血清Zn低値が報告されている。亜鉛は骨代謝に重要であり欠乏状態では骨粗鬆症、骨折のリスクが高まる。in vitroでは亜鉛の骨形成促進作用および骨吸収抑制作用が示されているが、HD患者への亜鉛補充の効果は検証されていない。
【方法】男性 HD患者12例に対し12ヵ月間の亜鉛( 34mg/day)補充を行い血清の骨形成マーカー、骨吸収マーカーなどの推移を観察した。ビタミンD投与量は一定とした。
【結果】Znは3ヵ月以降増加しBAP、TRACP5bとも12ヵ月目に増加したが、intact PTHは変化しなかった。亜鉛補充前のintact PTH中央値で分けた2群も加味した分散分析では、BAPおよびTRACP5bの変化に対するPTHの交互作用はなかった。
【考察】HD患者において亜鉛補充はPTH刺激と独立して骨代謝回転を促進する可能性がある。さらに適正補充量の検討および骨密度変化の追跡が必要である。

前へ戻る