演題情報

口演

開催回
第59回・2014年・神戸
 

維持透析中に、亜鉛補充療法で顕性化した銅/亜鉛混合欠乏の1例

演題番号 : O-0551

福島 達夫:1

1:亀岡病院 透析科

 

【緒言】維持透析症例において亜鉛欠乏症が潜在していることがあり、その補充療法が行われることが多い。一方で亜鉛補充中に銅欠乏症が顕性化することがある。今回、亜鉛補充療法中に銅欠乏症が顕性化した症例を経験したので報告する。【症例】83歳男性、透析歴2年。Darbepoetin 60μg/wにてRBC: 253万/μl, Hb: 8.7g/dlであった。フェリチンは225ng/ml, TSAT=35%, 血清亜鉛値36μg/dl、銅値51μg/dl。亜鉛が欠乏しており、プロマック150mg/日を処方したところ、1ヶ月後にHb=5.8g/dlに低下。亜鉛は79μg/dlまで上昇していたが、銅は34μg/dlまで低下していた。プロマックを中止し、純ココア30g/日(銅1.35mg含有)を添加した飲料を作成し投与。その後血清銅、亜鉛値ともに改善し、さらにESA製剤なしでHb=11g/dl以上を確保できていることより、本症例は銅・亜鉛混合欠乏性貧血と考えられた。【考察】亜鉛補充療法は血清銅値を低下させる可能性があり、亜鉛補充にあたっては、血清銅値を確認する必要がある。また、銅欠乏症が潜在していることがあり、その場合は銅補充を行う必要がある。

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