演題情報

口演

開催回
第59回・2014年・神戸
 

プロトンポンプ阻害薬の長期内服による低Mg血症は血液透析患者の心血管系の石灰化を促進させる

演題番号 : O-0484

有村 美英:1、上村 麻衣:1、冬野 誠也:1、稲永 隆:1

1:日本海員掖済会門司病院 腎センター

 

【目的】近年,低Mg血症と血管石灰化・プロトンポンプ阻害薬(PPI)による低Mg血症が報告されている. 血液透析(HD)患者のPPIによる心血管系への影響に関する報告は少ない.
【方法】過去5年間,当院で1年以上の外来HD歴のある131名(年齢71歳, 男 73名, 透析歴9.2年)を対象とし,後ろ向きに解析した. 1年以上のPPI内服は63名. Mgは毎月計測し, 胸写にて大動脈弓, 腹部骨盤部CTにて総腸骨動脈-大腿動脈の石灰化を評価した.
【結果】平均Mgは2.55±0.33 mg/dlであった. PPI群ではMg<2.55 mg/dlの出現頻度が高く(p<0.01), 経過中Mg低値(p<0.05), CRP高値(p<0.05)を示した. 大動脈弓と総腸骨動脈-大腿動脈(p<0.01)の石灰化の年次増悪率・心血管系疾患(CVD)の発症率(p<0.05)は, PPI群にて高かった. ロジスティック分析ではCVD発症に関しPPI内服(p<0.01)とMg濃度(p<0.05)が有意であった.
【結論】HD患者に対するPPI長期投与により低Mg血症が出現し, 心血管の石灰化を促進・CVD発症と関係する可能性が示唆された.

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