演題情報

教育講演

開催回
第59回・2014年・神戸
 

塩酸シナカルセトのある2014年のPTx

演題番号 : EL-22-2

角田 隆俊:1

1:東海大学医学部腎内分泌代謝内科

 

2008年1月から塩酸シナカルセト(シナカルセト)が日本でも使用可能となり5年が経過した。その有効性は周知であり内科的に難治性の二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)に対するインターベンション治療は減少した。副甲状腺摘出術(PTx)の件数は、2006年1700件以上であったが2012年には400件を下まわっている。PTxと、シナカルセトの適応が重なる部分があると考えられる。これの機序としてアポトーシスの誘導などが検討されている。一方シナカルセトを用いた後のPTxは、副甲状腺重量の差が大きい、腫大腺の癒着が強く手術がやりにくいなどの理由から通常のPTxより困難な場合が多い。したがって,シナカルセト無効例を事前に同定することは重要であると考えられる。我々の臨床研究では、Baselineでの腫大副甲状腺数が、多く6ヶ月でKDOQIガイドライン目標達成困難症例は、2年間内科的治療を続けても目標達成困難の可能性が強く腫大副甲状腺数が強く関わっていた。また、腫大腺数の多い患者では、PTxを、必要とする患者が多いことも解った。また、シナカルセトの副甲状腺腫自体への効果と癒着機序を解明するため、シナカルセトの投与が2HPT患者の副甲状腺細胞の増殖とアポトーシスに与える影響について調査を行い、シナカルセト治療群と非治療群より採取された副甲状腺組織の比較より、細胞の分裂とアポトーシスの頻度が共にシナカルセト投与群において上昇していることを見出したが、これはシナカルセトが副甲状腺の細胞増殖を抑制することを示した他の報告や副甲状腺縮小効果とは矛盾するように思われたため検討し細胞期移行の可能性が考えられた。シナカルセトを治療戦略に用いながらPTxに至った患者と副甲状腺組織を通して2014年のPTxの適応を考えたい。

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