演題情報

シンポジウム

開催回
第56回・2011年・横浜
 

要介護透析患者の現状と対策

演題番号 : SY-13-1

佐中 孜:1

1:東京女子医科大学東医療センター 内科

 

総務省統計局の統計では、平成20年の全人口(127,692千人)の20.7%が65歳以上の人口(26,507千人)で占めるといわれ、急速な形での人口の高齢化が危惧されている。 それどころか、透析患者はそれを上回る勢いで進行している。すなわち、同年度の統計によると、全体で271.698人、65歳以上の患者は実に55.1%(149,800人)に及び、平成21年度の新規導入患者のうち、65歳以上の患者は62.6%と、更に高齢化が進んでいることが見て取れる。10年後の65歳以上人口比率は29.2%と言われているが、同じ比率で増加するとすれば、透析患者の78.5%以上が65歳以上という超々高齢社会が生まれることになる。透析導入患者の導入時年齢をみても、男性66.4歳、女性69.1歳となり、最も多い年齢は男性70~75歳、女性75~80歳と後期高齢者となる。 当然、心不全、脳梗塞、心筋梗塞、ASO・大動脈瘤、認知症などの合併頻度も加齢とともに増加し、これらに起因する要介護高齢者も今後、更に急増することが予想される。これらの合併症は、高齢者ではいずれもが寝たきりという病態の原因になる。透析患者では、高血圧、糖尿病、病的骨折、関節炎、老衰などが本質的な合併症として加わってくるため、その頻度は更に高くなることが予想される。それ故、根本的な問題として、透析導入の可否に関しての提案または指針も論じられている。その一方で、比較的健康で、社会参加や就労を希望する高齢者も少なくない。 今後の展開が期待されるICT(Information and Communications Technology)を日常的に利用している高齢者も着実に増加している。これらの高齢者に学ぶことが要介護高齢者の急速な増加を緩和していくために必要である。 我々が近未来において抱える待ったなしの要介護高齢透析患者の問題について医療連携の立場から幾ばくかの解決策を提案してゆきたいと考える。

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