演題情報

シンポジウム

開催回
第56回・2011年・横浜
 

在宅血液透析によるQOL向上と患者管理システム

演題番号 : SY-3-7

鈴木 洋通:1

1:埼玉医科大学病院 腎臓病センター

 

本邦では在宅血液透析はまだごく少数の限られた施設でしかおこなわれていない。しかし従来の施設透析と比較し際立った違いはQOLにあるといっても過言ではない。現在の施設透析は1週間3回 1回の透析時間が4時間でおこなわれている。これはおそらく生命維持に必要な最低限の透析をおこなっているということと等しいと考えられる。このようなことを誤魔化すためにKt/Vであるとか至適透析といった言葉が用いられてきた。しかし少なくとも腎機能が廃絶近くなるまで1日24時間働いていた腎臓の替わりをおこなう透析が48時間のなかで4時間ではどう考えてみても大幅に腎臓が果たしている役割に劣っていることは明らかである。この点在宅血液透析ではほぼ毎日3時間おこなうことで腎臓の役割に近づけるようになっている。QOLが向上するということはまずきっちりと医学的にみて施設透析とは明確な差があることから生じてくるものと考えられる。一般の透析をおこなっている人々はまさに我慢に我慢を重ねて生きているのでQOLなどある意味存在しないに等しいと考えられる。一方在宅血液透析では通常人に近い生活を保持するために大変な努力が必要なことも事実である。これを円滑におこなうためにはしっかりとした医療者側の対応が重要になってくる。まずしっかりとしたチームを医師、看護師、臨床工学技士さらには病院の医務担当者、経営者でつくりあげることがなににも増して大切である。そこで初めて患者に対して医療を提供できると考えている。さらに現在の医療経済のなかでは在宅血液透析は決して十分に見合うものとは言えない。しかし未来にむけまた患者のよりよいQOLを目指すことをひとつの使命と理解して取り組むことが次に重要となってくる。しかしそのような人での対応には限界があることより、現在は企業と共同でよりよいコンピューターシステムを用いた管理システムの構築に着手している。

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