演題情報

ポスター

開催回
第56回・2011年・横浜
 

ビスホスホネートの投与で改善した原因不明の高Ca血症の一剖検例

演題番号 : P-3-044

森 雄太郎:1、筧 咲紀:1、田中 啓之:1、藤井 徹郎:1、戸田 孝之:1、松井 則明:1

1:土浦協同病院 腎臓内科

 

症例は70歳代女性。糖尿病性腎症による慢性腎臓病のため通院していた。20XX年1月より血清Ca濃度の上昇を認め、エルカトニンの筋注を開始されたが、常に11.5mg/dlで推移する状態であった。3月3日、心不全をきたし、緊急入院。利尿剤投与で心不全は改善したが、尿毒症症状が増悪したため3月15日より透析導入。透析導入後Caは14mg/dl以上で推移し、意識障害も呈するようになった。Caフリーの透析と連日のエルカトニンの投与を実施したが、改善しなかった。各種検査でも高Ca血症の原因は不明であったが、その勢いの強さから悪性腫瘍によるものを疑った。4月14日ゾレドロン酸1mgの投与を行ったところ、血清Ca濃度は正常化し、その後上昇しなくなった。ビスホスホネートは腎不全患者では安全性が確立されておらず原則として使用されない薬剤であるが、本症例では投与により高Ca血症が改善しその後も上昇しないという特異な経過を得た。症例の経過に文献的考察を加えて報告する。

前へ戻る