演題情報

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開催回
第56回・2011年・横浜
 

血液浄化療法で保存的に救命し得たα-グルコシダーゼ阻害剤内服中の門脈ガス血症を伴うtoxic shock syndromeの一症例

演題番号 : P-1-030

竹本 利行:1、井垣 直哉:1、後藤 武男:1

1:高砂市民病院 内科

 

症例は60歳代の女性。保存期腎不全(糖尿病性腎症, BUN 79.5mg/dl, Cr 3.9mg/dl)で外来通院中。糖尿病に対してα-グルコシダーゼ阻害剤の投与を受けていた。倦怠感・下痢を主訴に当院受診。感染性腸炎の疑いで入院治療となっていたが、第2病日深夜から急激に腹痛が増強。第3病日にはショック状態となる。この時点の腹部CTで著明な門脈ガスが認められた。また採血検査でBUN 167mg/dl, Cr 9.7mg/d, 血小板7.4万/μlと、腎不全進行および血小板減少が認められた。血液培養から黄色ブドウ球菌が同定されたことから、黄色ブドウ球菌によるtoxic shock syndromeと考えられた。これに対して抗生剤投与および持続血液濾過透析で治療開始。その後はショック状態を脱し、腹部症状も軽減。第6病日には門脈ガスは消失した。最終的に血液透析を離脱して退院できた。門脈ガス血症および敗血症の要因としてα-グルコシダーゼ阻害剤による腸管内圧上昇の関与が考えられた。若干の考察を加えて報告する。

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