演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

原因不明の乳糜腹水が持続した腹膜透析患者の一例

演題番号 : O-1150

畑中 雅喜:1、佐々木 公一:1、安田 圭子:1、林 晃正:1

1:りんくう総合医療センター市立泉佐野病院 腎臓内科

 

【症例】70歳代男性。慢性糸球体腎炎由来の末期腎不全に対する腎代替療法として腹膜透析を選択し、テンコフカテーテル挿入術を行なった。約1ヶ月後から1.5%ダイアニール®2000mlの夜間8時間貯留で腹膜透析を開始したが、その約1ヵ月後に呼吸困難が出現し間質性肺炎と診断、ステロイド治療を開始した。その直後から排液混濁を認め、発熱や腹痛はなく、排液中細胞数増加も認めなかった。外観は淡く白濁しており、排液中トリグリセリドは92mg/dl(血清中トリグリセリド72mg/dl)であり、エーテル添加でその白濁が薄くなったことから乳糜腹水と考えられた。原因としては悪性腫瘍やリンパ管閉塞、肝硬変などは否定的であり、カルシウム拮抗剤も中止したが改善なく、これまで報告はないがステロイド投与も一因と考えられた。その後も乳糜腹水は持続しているが、特に症状なく経過している。【考察】腹膜透析開始1ヵ月後から発症した乳糜腹水の一例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。

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