演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

腹痛の原因としててんかん発作が疑われた維持血液透析患者の1例

演題番号 : O-1009

岡 樹史:1、楠 康生:1、大武 陽一:1、松田 佳奈:1、飯尾 麗:1、安原 章浩:1、中田 裕人:1、藤田 芳正:1、横山 建二:1

1:大阪厚生年金病院 内科

 

【症例】血液透析施行歴7年の50歳代女性。脳梗塞の既往あり。約1ヵ月前から特に誘因なく左上腹部痛が出現し、透析中にも認めていた。痛みと頻度が増悪し入院。内視鏡・CT検査行うも原因不明であった。入院5、13日目に意識障害が出現した。頭部MRIでは陳旧性変化のみであったが脳波測定にて棘波が混在する全領域デルタ波を認めた。てんかん発作が疑われフェニトインの投与開始したところ意識レベルは改善し、脳波の異常所見は消失した。同時に腹痛の訴えも完全に消失し、以降再発を認めていない。 【結論】血液透析患者が腹痛を訴える際、胃粘膜病変や便秘、腸管虚血など多数の鑑別疾患が挙がるが、てんかん発作が腹痛の原因となる事を示した報告は少ない。診断に難渋する際には腹部てんかんも考慮し、脳波測定が有用な場合もあると考えられた。今回我々は、維持血液透析患者の腹痛の原因として腹部てんかんが疑われた症例を経験したので文献的考察を加えて報告する。

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