演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

シナカルセト塩酸塩によると考えられた出血性胃潰瘍の1例

演題番号 : O-0925

佐藤 英彦:1、白石 幸:1、渡邉 敏子:1、木村 仁志:1、安藤 亮一:1

1:武蔵野赤十字病院 腎臓内科

 

【症例】60歳代女性。慢性糸球体腎炎による慢性腎不全にて5年前より維持透析を開始。既往歴は虫垂炎。胃潰瘍の既往はなかったが20XX年より胸やけにてPPIの内服を開始し、以後継続していた。翌年より二次性副甲状腺機能亢進症にてシナカルセトの内服開始となった。その2年後年6月上旬より黒色便あり6月18日嘔吐、下痢にて当院救急搬送された。来院時Hb6.7mg/dl K7.5mEq/lと貧血、高K血症認め上部消化管出血疑いにて緊急入院となった。同日メシル酸ナフォモスタット使用下にて緊急透析施行後、上部消化管内視鏡にて胃体部に2か所出血性潰瘍を認めた。活動性の出血なく、止血処置は行わず、絶食、シナカルセト休薬、PPI継続にて対応した。NSAID等の内服歴もなく出血の原因としてシナカルセトによる影響が考えられた。 シナカルセトが選択的に作用するCa感知受容体は上部消化管に発現しており消化器症状はよく見られるが、消化管出血の報告例は稀である。今回PPI内服中にシナカルセトが原因として疑われる出血性胃潰瘍の1例を経験したので報告する。

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