演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

シナカルセトとの関連が疑われる、維持透析患者に合併した腎出血の1例

演題番号 : O-0924

和田 健太朗:1、奥野 哲二:1、和田 有子:2

1:日本鋼管福山病院 内科、2:東京女子医科大学 第4内科

 

【症例】50歳代男性【主訴】腹痛【既往歴】糖尿病性腎症で透析歴5年【現病歴】続発性副甲状腺機能亢進症の進行に対してシナカルセト25mg/日を開始。開始5日目に右側腹部痛と貧血を認め入院。抗血小板薬・抗凝固薬の服用歴なし【入院時現症】意識清明、血圧154/88mmHg、脈拍76/分、呼吸18/分、右側腹部圧痛【検査】Hb 7.6g/dl,Ht 22.9%, Ret 44‰,Plt 12万/μl,int-PTH 904pg/ml,PT-INR 0.94【画像】腹部CTで右腎に限局する巨大血腫を認めた。腎外への破裂や腫瘍・異常血管を認めず【経過・考察】特発性腎出血と診断。過去3ヶ月以内に新規投与した薬剤は本剤のみで、直ちに中止。本剤の投与開始後より好酸球数の増加を認めた。DLST陽性。保存的治療で貧血は改善し、第36病日に退院となった。本剤による腎出血の報告はないが、本症例では、(1)本剤に対する薬物アレルギーの存在、(2)腎血管のカルシウム感受性受容体に本剤が作用し、脆弱化した腎血管壁が拡張、腎血流も増加して腎出血に至った可能性など、本剤との関連が示唆された。

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