演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

当院における下部消化管疾患合併維持透析患者の臨床的検討

演題番号 : O-0613

吉川 美喜子:1、高橋 弘樹:1、原田 幸児:1

1:洛和会音羽病院 腎臓内科

 

【背景】近年,消化器疾患合併透析患者数が増加しているが,透析患者が下部消化器疾患を発症すると重篤な経過をたどることが知られている.【目的】我々は,当院に非腫瘍性下部消化管疾患のため入院した維持透析患者の臨床的特徴を検討した.【方法】対象は2009年1月1日から2010年12月31日の間に非腫瘍性下部消化管疾患で当院に入院した維持透析患者14例である.これらの患者の基礎疾患,内服薬,透析内容,および血液・画像的特徴を検討した.【結果】性別では男性3例,女性11例と女性が多かった.疾患の内訳は,虚血性腸疾患が5例,下部消化管出血6例,および下部消化管穿孔が3例であった.虚血性腸疾患は,全例が抗血小板薬を服用し,うち3例が抗凝固薬も併用していた.さらに虚血性腸疾患は,全例で腹部大動脈の石灰化と透析中の血圧低下が認められた.【結語】血管石灰化などの高度な血管病変を有し,透析中の血圧低下が発症しやすく,さらに抗血小板療法や抗凝固療法が行われている透析患者は,虚血性腸疾患を発症しやすいことが示唆された.

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