演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

血液透析により後遺症を残さず回復した炭酸リチウム中毒の一例

演題番号 : O-0586

粟田 梨愛:1、稲本 真也:1、堂本 康治:1、大西 一男:1、小元 康代:2、古沢 光恵:2、吉田 重美:2、和田 秀輝:2

1:神戸労災病院 内科、2:同病院 透析室

 

【症例】60歳代女性。41年前より統合失調症で内服加療中。来院8カ月前より炭酸リチウム300~400mg/日の定期内服を開始。1週間前より全身倦怠感、5日前から食欲低下、4日前から両上肢の振戦・呂律障害を認め、立位歩行困難となった。精神症状の悪化と判断され、前日に炭酸リチウムを600mg/日に増量となったが、意識障害が出現し、当院救急搬送された。来院時の意識レベルはJCSI-3、構音障害・四肢振戦・脱力が著明。頭部CT・MRIにて異常所見はなく、腰椎穿刺で髄膜炎は否定的された。経過よりリチウム中毒の可能性を考え、Day3より血液透析を施行。後日判明した血中炭酸リチウム濃度はDay2で2.64mEq/Lと高値を示しており、一連の症状は炭酸リチウム中毒によるものと診断。透析治療により徐々に意識レベルの改善を認め、意識清明となった。今回、血液透析が有効であった炭酸リチウム中毒の一例を経験したので報告する。

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