演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

長期透析歴が移植腎予後に与える影響の検討

演題番号 : O-0512

中村 道郎:1、丸井 祐二:1、田中 希穂:1、冨川 伸二:1

1:虎の門病院 腎センター外科

 

【目的】献腎移植では患者透析歴の長期化がすすんでいるが、長期透析期間が移植腎予後に与える影響を検討した。【方法】2009年までに献腎移植を行った91例のうち、透析歴10年以上の55症例を分析し、短期透析歴症例との比較検討行った。透析歴が術後経過に与える影響を多変量解析した。【結果】長期透析歴患者は有意に高齢であり、移植後透析離脱日数の長期化(6.2 vs 9.3日、P<0.05)が認められたが、最低Cr値は有意差がなかった。背景因子としては、癌や腎性副甲状腺機能亢進症(RHPT)の手術歴の頻度(0/36 vs 18/55, P<0.01)が高かった。術後サイトメガロウイルス感染症(6/36 vs 24/55, P<0.01)や遷延性RHPTの頻度に有意差を認めた。透析歴による生着率の差はなかったが(P=0.450, log-rank検定)、長期透析歴症例は移植後12年頃から生着率が低下する傾向が認められた。【結論】献腎移植の短期長期成績には長期透析歴の影響は多大ではなかったが、腎機能発現遅延や長期透析に起因する種々の合併症があり、注意深い術後の継続管理が必要と考えられた。

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