演題情報

口演

開催回
第56回・2011年・横浜
 

創傷治癒が遷延した広範な陰部膿瘍に対し陰圧閉鎖療法が著効した維持透析患者の一例

演題番号 : O-0486

石田 良:1、草場 哲郎:1、高橋 和美:1、萩原 暢久:1、井戸本 陽子:1、竹内 一郎:1、森 優:1、中ノ内 恒如:1、納谷 佳男:1、藤村 大樹:2

1:京都第一赤十字病院 腎センター、2:京都第一赤十字病院 形成外科

 

【症例】60歳代男性。糖尿病性腎症を原疾患とする末期腎不全に対し3年前から維持血液透析を導入されている。発熱、左鼠径部痛を主訴に受診し、左腹直筋から恥骨結合腹側、外閉鎖筋にわたる広範囲な膿瘍を認め入院となった。抗菌薬の投与に加え、感染巣の切開排膿、デブリードマンを4ヵ月の間に4回施行したが創部の治癒を得られず、陰圧閉鎖療法(NPWT)を開始した。NPWT開始後1ヵ月で創部の収縮と良好な肉芽形成を認め、同療法を終了し創部を縫縮、その後膿瘍の再発を認めず退院となった。【考察】NPWTは滲出液の排除、浮腫軽減、局所血流の増加など多様な効果から創傷環境を改善し治癒を促進させる。糖尿病合併透析患者は免疫能の低下、動脈硬化に伴う血流不全といった創傷治癒の阻害因子を多数有し、時に膿瘍から致死性重症感染症に至る。この様な難治性症例に対し創傷環境を改善させるNPWTは有効な治療法であると考えられた。

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