演題情報

共催シンポジウム

開催回
第56回・2011年・横浜
 

CKD-MBDの診断と治療ガイドライン改訂のロードマップ

演題番号 : KW-2-7

横山 啓太郎:1

1:東京慈恵会医科大学附属病院 腎臓・高血圧内科

 

CKD-MBDの診断と治療ガイドライン改訂にあたり、2009年12月4日に第1回の会合が開かれ、以下のことが委員および顧問の共通の目標として認識された。最初に決定されたことは、2009年に発表されたKidney Disease: Improving Global Outcomes (KDIGO) ガイドラインのエビデンスレベルを踏襲することであった。そしてCKD-MBDの診断と治療ガイドラインでもエビデンスレベルを示していくことが決定された。しかしながら、KDIGOガイドラインでもその厳しい基準を満たした論文が数十篇にも満たないことから、現在、多数例の横断研究の意義が見直されている。CKD-MBDの診断と治療ガイドライン改訂でも、統計調査委員会等の協力を得て,目標値の設定と予後についてきちんと検証する作業を並行して行っている。如何なるガイドラインであれ、「その最も大きな役割は診療行為に影響を与える。」ということである。それでは、どの様なガイドラインが医療者に受け入れられるであろうか?その要素としては、(1)ガイドラインに信頼性があること、(2)ガイドラインの順守が可能であること、(3)ガイドラインの理解が簡潔であることが挙げられる。この「ガイドラインに信頼性があること」を担保するのがエビデンスである。近年の統計手法の進歩により、time-dependent modelや propensity scoreを用いた解析などにより詳細な妥当性の検証も可能になっている。しかし、ガイドラインが「診療行為に影響を与える。」には十分に議論される必要がある。現状の臨床行動を理解する必要がある。KDIGOガイドラインでも現状の臨床行動が各国毎に異なることから、新規治療薬について大きく踏み込まれていない。臨床現場に即していないガイドラインは認知されることはないという判断が働いたのではないだろうか?そういう意味で今回のコンセンサス・カンファレンスはガイドライン作成のロードマップとして重要な位置付けて捉えることが出来る。今回のコンセンサス・カンファレンスの後、パブリックコメントを求め、修正後に理事会の承認を得、皆さんに2011年度内に新しいガイドラインをお示しすることを目指したい。

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