演題情報

共催シンポジウム

開催回
第56回・2011年・横浜
 

保存期

演題番号 : KW-2-6

柴垣 有吾:1、福本 誠二:2

1:聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科、2:東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科

 

【背景】保存期CKD-MBDに関する臨床研究は少なく、特にわが国からの知見は非常に乏しい。ガイドライン策定により、診療の質を担保し、新たなエビデンスを構築していくための指針を示すことが求められる。 【目的】保存期CKD-MBDのガイドライン案の策定 【方法】最新のエビデンスのレビューを通して実現可能なステートメントを作成するとともにグローバルなガイドラインであるKDIGOガイドラインをわが国の現状に合わせて改訂した。特に、CKD-MBD関連の検査項目や薬剤の保険適応の、わが国と欧米諸国との相異に配慮した。 【結果】CKD-MBDのマネジメントに利用する各種MBDパラメータとして、Ca、P、ALP、PTH、骨密度、骨代謝マーカーを挙げた。その測定開始時期、測定頻度、治療目標と具体的治療法について、わが国の保険診療を考慮しステートメントとして記載した。以下、ステートメント案の一部を抜粋する。 血清P、Ca、PTH、ALPの測定はCKDステージ3から開始する。 血清P、Ca、ALP値は基準値内に維持することが望ましい。 血清P値の管理は食事のP制限やP吸着薬による治療によって行う。 血清Ca値の管理はCa含有P吸着薬や活性型ビタミンD3製剤の使用量の調整によって行う。 Intact PTH値は基準値上限以下に可能な限り近づけることが望ましい。 Intact PTH値の管理は活性型ビタミンD3製剤や、高P血症を伴う場合はその治療によって行う。 骨密度検査、骨代謝マーカーの測定は、CKDステージ1~2の患者、及び生化学異常を有さないCKDステージ3の患者では、骨折リスク、治療効果を評価する上で有用である。 骨量減少を伴うCKD stage 3患者において、一般人口と同様な骨量減少症の治療を検討することが望ましい 。 【考察】保存期CKD-MBDに関するエビデンスは非常に乏しく、ガイドライン案では推奨レベルの高いステートメントは少ない。今回提示するガイドライン案の妥当性に関して、さらに検討を重ねる必要がある。

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