演題情報

共催シンポジウム

開催回
第56回・2011年・横浜
 

血管石灰化の管理

演題番号 : KW-2-5

藤井 秀毅:1、角田 隆俊:2

1:神戸大学医学部 腎臓内科、腎・血液浄化センター、2:東海大学医学部 腎代謝内科

 

日本透析医学会より2006年に「二次性副甲状腺機能亢進症(SHPT)のガイドライン」が報告された。CKD-MBDと言う病態の概念が提唱された時期に、生命予後の重視を最優先して作成されたガイドラインである。今回は、「CKD-MBDガイドライン」としてSHPT以外の病態が含まれるものが検討されている。CKD-MBDの大きな特徴として「透析患者ではP、Ca、PTH、その他の管理により血管石灰化がもたらされ、生命予後を悪化させる可能性がある」という事が上げられる。そもそも、血管石灰化は、CKD-MBDと言う概念誕生に関わる病態である。今回は以下の4項目を中心に石灰化管理を組み立てた。(1)血管石灰化が生命予後に影響を与える因子となり得るエビデンスの確認。(2)血管石灰化の病態機序(3)一般診療での血管石灰化の定量、検査法の検討(4)リン吸着薬、活性型ビタミンD3 治療への提言。この4項目は、ガイドラインを治療の指針にする医療者(ガイドラインのユーザー)にとって血管石灰化の管理をルーチンワークとして行うことができることを第1目標として示した。まず、血管石灰化が生命予後に影響を与えることを納得し、次に患者の血管石灰化の程度を把握、治療に誤りがないことを確認する為のものである。透析液カルシウム濃度、脂質代謝に関しては、十分な検討を加えるが次段階での検討としたい。最後に血管石灰化はP、Ca、PTHの管理と密着したものであり、全身管理の目標であり結果でもある。これを抑制することが、生命予後改善につながるのであれば血管石灰化の管理は、ガイドラインひいては「CKD-MBD管理」の試金石となると考えられる。

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