演題情報

学会・委員会企画

開催回
第56回・2011年・横浜
 

専門医試験の合否判定基準

演題番号 : GI-6-2

政金 生人:1

1:矢吹嶋クリニック 腎臓内科

 

日本透析医学会専門医認定試験は2002年度からスタートし、当初から書類審査、症例要約、筆記試験、口頭試問の4段階の審査を経て合否判定を行ってきた。このような多段階審査による専門医適性評価は、日本専門医制度評価・認定機構から推奨されているが、実際に行っている学会は非常に少なく、本学会の自負するところで大ある。一方、昨今の専門医志向から受験者数が増加しており、公明公平で迅速な審査という点に課題が出てきた。特に症例要約と口頭試問の評価について、試験官内、試験官間の格差の問題などである。本セッションではこれまでの専門医試験の合否判定を振り返り、再現性のある適正な合否判定基準を考察する。  これまで専門医試験の合否判定基準は各年度の専門医制度委員会で決定されており、筆記試験のカットラインなど毎年違っていたが、これは本学会試験に限ったことではない。合否判定基準は、受験生や一般会員には公開されず、不適格の理由の問い合わせにも、総合的評価で行ったものであるとの返事だけであった。これにはいろいろな意見があると思うが、受験生とくに不適格と判定された受験生には、筆記が何点、書類が何点だったからダメだったなど次の試験へのモチベーションになるものであるべきだろう。  合否判定基準は毎年少しずつ違っていたが、共通した原則のようなものがあり、以下にまとめる。  1 口頭試問で著しく専門医としての適性に欠くと判断されたものは不適格。  2 症例要約のみで合否判定は行わない。  3 筆記試験重視で各年度の試験問題の成績でカットラインを設ける。  4 合格率が80-90%の間になるように、症例要約、口頭試問で加点を行う。  2010年度の合否判定も、上記原則を最大限に体現しつつ普遍的な判定基準となるような判定基準を定めた。今年度以降、症例要約と口頭試問の評価基準の明確化を行い、さらにその審査結果のばらつきを評価することにより、現在の専門医審査システムの公正さ、迅速さを向上させることが必要である。専門医試験を通してすべての受験生が、自らの発達段階を確認でき、将来へのモチベーションとなるような機会にしていきたいと考えている。

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