口演
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当院での人工血管シャント感染に対する危険因子の検討 演題番号 : O-0089 奥村 紀子:1、金子 嘉志:1、奥村 秀弘:1 1:天理よろづ相談所病院 腎透析科
【目的】人工血管シャント感染はその生命予後を左右する重篤な合併症である。術前にその危険因子を予測できれば有意義であると考え検討した。【方法】2008年4月~2010年10月までに新規に移植した人工血管シャント症例72例を対象とした。術後6ヶ月以内に感染を合併したものを感染症例と定義し、年齢、性別、糖尿病の有無、透析歴、術後穿刺までの日数(穿刺日数)、及び術前の感染の有無の6項目で術後感染のリスクファクターを検討した。【結果】術後感染を合併したものは6例であったが、年齢(p=0.66)、性別(p=0.71)、糖尿病歴(p=0.66)、透析歴(p=0.47)、穿刺日数(p=0.28)、のいずれとも有意な相関は認めなかった。術前感染を有した症例では、術後も感染を合併しやすい傾向にはあったが(p=0.06)、有意差は認めなかった。またこの様な症例で起因菌が同一であったものは1例のみであり、感染が遷延しているとは結論づけ難かった。【結語】今回の検討ではリスクファクターを特定出来なかったが、今後症例を増やして検討を重ねる必要があると思われた。
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